ボクとボールの1人称

「だんごサッカー」という言葉をご存知でしょうか?フットボールを始めて間もない子どもたちはボールに密集してしまいボールを中心とした団子のような形になることから言われています。これは皆が通る道なので仕方がない現象なのですが、だんごサッカーを続けていて強いチームにはなりません。

ピッチの外から見ている保護者の方からすると、「なんでそこでパスしないの?」「なんで相手が多いところに突っ込んでいくの?」というシーンが多く見られるかと思いますが、子どもたちはボールしか見えておらず、味方の位置、相手の位置まで把握できていません。これが1人称(自分とボール)の関係です。しかし、これらは日々のトレーニングで改善していくことができます。実際にいま指導している会場でも少しずつパスからゴールが生まれる場面が増えてきました。

ちなみにスペインでは低学年での「だんごサッカー」はほとんど見られないです。レアルマドリードの指導者から話を聞いたところ、スペインでは幼いときからサッカー観戦の機会が多く、自然と戦術というものを子どもながらに理解しているとのこと。日本の子どもを指導したときに感じるのは技術はあるけど、サッカーは知らないと言われました。スペインではだんごサッカーにならない為のトレーニングもあります。当クラブでも行いたいと思っていますが、ある程度、ボールを止める・蹴るのレベルが上がらないと意味のないトレーニングになってしまうので、時期を見て紹介したいと思います。

だんごサッカーから抜け出すには「オフ・ザ・ボール」といってボールがないときの動きを覚えることが必要です。フットサルの場合はサッカーよりも相手の選手が近い状態でボールを受けなければならない競技性から特に重要になってきます。
味方がボールを持っているときに自分は何をしたら良いのかわからない子は多く、味方をサポートする動きやパスを受ける動きを覚えていかなければなりません。これはボールを扱う技術がいることではないので、低学年の子でも理解をすればその日に動きが変わる子もいますし、何度もデモンストレーションを見せても理解できない子もいます。そういう選手には、「いま立っているポジションは正しいか?」「どこに行ったらパスが受けやすいか?」という声かけを根気強く続けていく必要があります。
「だんごサッカー」は高学年に上がるにつれて自然と解消されていきますが、少しでも早い段階で改善するのが指導者の役目だと思います。

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