人が物を購入する際には無意識レベルで知っている物を買っている。CMで見た、〇〇さんがオススメしていた、そんな潜在意識から手に取ってしまうもの。
人は知らない人から、
知らない物は買わない。
これは当然の話。例えば“サッカーが上手くなるプロテイン”があるとしよう。これを面識もない人から購入するだろうか?まず、「怪しい…」と思うのが普通の反応。場合によっては「詐欺かも?」くらいの反応があるだろう。しかし、信頼している友人からならどうだろう?もし、イニエスタも本当に愛用しているとなったら?購買意欲は確実に変わるはずだ。
YouTubeを更新し続ける理由
前書きが長くなってしまったが、今回お伝えしたいのはYouTubeについて。最近では週1~2回は更新している。おかげさまで登録者数、視聴数も少しずつ伸びてきている。でも、収益化している訳ではないので、当然ながら一銭にもならない。
子どもたちから「コーチってYouTuberなんでしょ?」というよく分からない質問を受けたがそもそもYouTubeでお金が入ってきていないため職業には当てはまらない。では何のために続けているのか?
その理由を書く前に動画をUPするまでの手間や労力を知っていただきたい。たった10分間のトレーニング映像を作るために以下の作業を行なっている。
・トレーニングを撮影
・撮影した映像をPCに取り込む
・撮影した映像を一通り視聴
・オープニング映像の作成
・トレーニング解説動画の作成
・動画の編集
・最終チェック
・編集した動画をPCに書き出し
・YouTubeへのアップロード
・サムネイルの作成
・SNSへの投稿
少なくても以上のことを最低限行なっている。
トレーニングの撮影については別にYouTubeのために行なっている訳ではなく、メインはその日の練習の振り返りを自身で行なうため。現場では見えていなかった現象や選手の癖など細かい部分を何度も繰り返して確認することが1番の目的。
大変なのが録画したものを一通り視聴するという作業。上記の意味合いもあるため、細かく見るので、1時間の練習を全て撮影した場合は最低でも1時間以上は必要となる。
そして、ここ最近変えたオープニング映像。選手の格言を毎回1人取り上げる仕様に変更したこと。これは個人的にスポーツ選手の格言、名言というのが子どもの頃から好きでそんな本をよく読んでいた影響もある。選手として自分の座右の銘を持つと意識は変わるのでそんなキッカケになれば良いかと思い取り入れてみた。これ自体は好きなことなので苦になるということではないが、実際作成するために実はスマホアプリを3つ駆使して編集しているため少々面倒くさい作業ではある。
そして、動画の編集と解説動画の作成。時間が掛かるのはここ。編集ではまず使うシーンをチョイスするところから始まる。テーマに沿った成功例、失敗例、イレギュラーなことが起きたシーンなどいくつか集めてくる。その並びを考えて、映像だけでは伝わりづらいときはコメントなどを入れる。音声が綺麗に収録できている訳ではないので、台詞を文字化する必要も出てくる。
トレーニングの解説映像も最近別で作り始めた。これは海外の有料ソフトを購入。作戦盤でコマを移動させたり編集すると3D動画にも簡単に変換してくれる優れもの。ただ、海外仕様のため、細かい気遣いがされていないため操作性はすこぶる悪いのが難点。
以上のようなことを行なうことでとりあえずUPできる動画が最低限完成する。そこから間違いなどないかチェックしてサムネイルを作成。ここでもスマホアプリを2つ使用している。
時間にして短くても2~3時間は必要とする作業。長いときは倍近く掛かるときもあるため、気がつけば新聞配達の人が動き出す時間に差し掛かることもある。
では、なぜそこまでして続けるのかということ。つまり、選手や保護者の皆さんにトレーニングの中身を知ってもらうということは、デパ地下のお惣菜コーナーの試食みたいなものだということ。「美味しかったら買ってくださいね。」この仕組みと同じ。化粧品の無料サンプルも同様。
もちろん、スクールでは無料体験というシステムを設けている。いきなり会費が発生することなく、まずはお試し入部ができますよというもの。しかし、保護者の皆さんも仕事に育児にと忙しい。いくら無料だからと言って、連れて行く時間を作るのも大変という方もいるだろう。更にはいまのご時世は人が多く集まるところに極力出掛けたくないという人も増えているはず。そうなると自宅でクラブの中身を少しでも知ってもらう必要がある。
そこでYouTubeの出番というわけだ。自宅でスキマ時間に視聴できる。練習映像はホームページやチラシを見るよりもクラブの雰囲気なども分かりやすい。実際にYouTubeを見てクラブに興味を持ち、入会していただいた例も増えてきている。
つまり、知らない人からでも、知っている物は買うということ。そのため、知らない物を如何にして知っている物に変化させるかというコンテンツ作りが現在のスクールには必須だということなのです。
でも、YouTubeを続けている1番の理由はこんなに大変な作業が毎回待っているにも関わらず、特に苦を感じずに楽しんでいるうちに毎回朝を向かえてしまっているということなんですけどね!