サッカー海外遠征の効果とは?

サッカー海外遠征の効果とは?

サッカー(フットサル)の海外遠征についての話。
近年多くの企業が企画しておりSNSでは関連した広告が色々流れてきます。(内容の良し悪しはさておき…)
今ではスペイン遠征で100万円近く払うような内容まであるそうです…。

私が10年前に行なっていたときにはサッカーの海外遠征を実施している企業自体がそこまでありませんでした。
実際に私が過去に帯同してきた海外遠征は下記の通りです。
・関東選抜U-19スペイン遠征
・関西フットサル施設連盟U-15タイ遠征
・関西フットサル施設連盟U-15韓国遠征
・東海フットサル施設連盟U-15タイ遠征
・東海フットサル施設連盟U-15韓国遠征
・東北フットサル施設連盟U-12韓国遠征
これら以外にもジュニアユースのクラブチームの遠征として、ドイツとスペインに約1ヶ月帯同したこともありました。

これだけの遠征をやってきて1つ言えることは、
海外遠征に行ったからといってサッカーが上手くなる訳ではないということ。

これは選手、保護者の皆さんには理解しておいてもらいたいです。では、なぜ多くの子どもたちは海外遠征に参加しているのか?
それは、帰国してからの成長に繋がるからです。

まず、生活態度が変わります。そして、語学の勉強に興味を持ちます。私が過去に一緒に行った子は帰国してから英語の勉強に取り組む姿勢が変わったそうです。遠征参加中に現地の選手たちとコミュニケーションが取れなかったことで、もっと英語が話せたら仲良くなれたのにと後悔したそうです。そのため、帰国後はまたいつか海外でサッカーをする機会があったらもっと話せるようになっておこうと準備しておきたいという学習意欲に繋がったそうです。

また、日本以外の国を知ることも大切なことです。これはサッカーの面だけでなく、現地の街の様子や経済、そこで暮らす人々を目の前にすることできっとカルチャーショックを受けるはず。
時間通りに来ないバスや電車、舗装されていないデコボコの道、お菓子1つ買うのにも一苦労…。遠征中に予定通りにはいかないことは色々起きることでしょう。日本では当たり前に過ごしてきたことが実は当たり前ではないのです。自分たちが如何に恵まれた国に生まれたのか、そして、日本の良さに初めて気付く機会にもなることでしょう。

それが人間的な成長に繋がります。子どもながらに自立する意味を理解します。そうしたメンタルがサッカーの取り組む姿勢に影響を与え、結果的に上達に繋がることがあるかも知れません。
そして、海外遠征の経験はその後の人生に少なからず何かの影響を与えてくれると思います。

というのも私自身がそうだからです。
20代のときにフットサルの指導者ライセンスの取得のためにブラジルに短期留学しました。三浦知良選手に憧れていつかは行ってみたいと子どものときに夢見ていたブラジルに片道24時間以上飛行機に乗って渡りました。現地では指導の実技や座学の勉強、ライセンスの試験はもちろん、スタジアムでのサッカー観戦、現地プロフットサルチームとのエキシビジョンマッチにも出場しました。帰国する前日には宿泊していた体育館の前にある川の向こうで暴動が起き、近隣で火災が発生する事件もありましたね。

日本に居たら経験しないであろう様々なことがありましたが、日本の真裏の国で得た経験は私の財産となり、自分の指導者としての軸を作ってくれました。もし、ブラジルに行っていなかったら、他の仕事に就いていたかも知れませんし、SOLUNAというチームは誕生していなかった可能性もあります。

今回、当クラブの設立10周年記念として初めての海外遠征を実施いたしますが、参加してくれた子どもたちには帰国してからも心に残る何かを作ってあげたいと思っています。私自身がそうであったようにこれからの成長に繋がる非日常を体感してもらえると幸いです。

そして、余談ではありますが今回のベトナム遠征で着用していただく選抜チームSOLUNAジャパンのユニフォームデザインが仕上がりましたので最後にご紹介させてください。
日本地図を形どったデザインを大きく胸に入れ、その背景には海外でもファンが多い葛飾北斎の浮世絵を思わせる和をモチーフとした色合いを大胆に入れてみました。このオリジナルユニフォームを着用してアウェイの地で戦う子どもたちの勇姿を見られることを楽しみにしています!