『決定回避の法則』が起きていないか?チームのベース作りを始めよう!

本日のトレーニングの振り返り…の前に。

『決定回避の法則』というものをご存知でしょうか?
なぜ、今日のブログのアイキャッチ(画像)がフットサルに関係ないジャムなのかというと、こういう話があるのです。人間の心理について、コロンビア大学の教授がある実験を行いました。

高級食料店の2ヶ所にジャムの試食コーナーを設置しました。1ヶ所では6種類が試食でき、もう1ヶ所は24種類が試食できます。そして、試食したお客さんには割引券が貰えます。実験の結果、試食に訪れたお客さんは24種類置かれたコーナーの方がもちろん多かったのですが、割引券を使って購入したお客さんは6種類の方が30%だったことに対して、24種類の方はたった3%でした。
多くの選択肢を持てることは、一見自由に選べて良いと思えますが、人は選択肢が多すぎると悩み、戸惑い、そして、決断を遠ざけるという研究結果が出ました。

フットボールでは選択肢の中から最適な物を迅速に選び、決断から実行するということが試合中に何度も行われています。そして、ピッチが狭いフットサルでは、その決断スピードはサッカー以上に求められているのです。

自由にプレーさせることも想像力を生み出すために大切ですが、最低限の動きのルールを決めることはフットサルでは必須です。特に団子サッカーになりがちな低学年の段階では、良い判断、フリーランニングが試合中に出来るように準備をしなければなりません。それは、学校までの通学路が決まっているように、クラスの座席が決まっているように、1週間の時間割が決まっているように…子どもたちが迷うことなく動ける基準を設けることが必要なのです。

チームシステムの構築

本日のアカデミークラスは欠席者がいなかったので、これからチーム作りのベースになるシステムの構築をスタートさせました。まずは軸となる3レーン理論という考え方からです。これについては前回のブログでも5レーン理論として少し触れましたね。これをフットサルに落とし込んでいきます。これはあくまで私がSOLUNAのチーム作りに独自で行なっていくものですので、フットサルの指導者が全てこの理論の元、指導している訳ではありません。

簡単に解説すると攻撃時にFPの4人がそれぞれのレーンに必ず1人入る。
そして、ボールを持った選手がいるレーンには入らない。
それだけです。

ただし、ずっと入ってはいけない訳ではありません。サイドにボールが入ったときはパラレラを使い、裏のスペースに走り込む動きを積極的に狙っていきます。その為に最初からそこに選手が入ることで相手DFや味方でスペースを消してしまわないように敢えて空けておくのです。

今日初めて練習しましたが、思っていたよりも機能していました。今までよりサイドから崩してのシュートやファー詰めを狙うという場面が多く見られました。あとは3人の選手で三角形を作って良い距離間で動けるようになれば、ワンツーで中央から崩す選択肢も増えていきます。この辺りはこれからの課題としていきましょう。

3レーンシステムはあくまで導入のための基礎です。いまは縦ラインだけを意識していますが、ここから横のラインも意識していけるようにトレーニングしていきます。ある程度、理解したときにフリーランニングの動きは格段に変わりますので楽しみにしておいてください。

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